Up 「話の糸」 の幾何学 作成: 2025-06-19
更新: 2025-06-19


    1本の糸は,同じトークン点を複数回通るのが普通である。
    ──例えば,助詞 "は" のトークン点。
    したがって糸は,堂々巡りしたり他の糸と重なったりしない仕組みになっている。
    どんな仕組み?

    「同じトークン点の糸の通過は,その角度によって区別される」ということになる。
    そこで「糸」には「なめらか」を考えることになる。
    トークン点が乗っている糸は,「スプライン曲線」がイメージになる。

    トークン点xを通る糸は無数にありそうなのに,「xを通る向きを互いに異なるようにする」なんてことができるのか?
    ここが,「大きい次元」の妙なのである。

    トークン点は,1万を超える次元の数空間の点あり,その数は高々10万。
    十分に疎に配置することで,通過する糸の向きを違えることができる。
    実際,Transformer はこれを実現しているわけである。